【想像】完全なるイメージだけでスカイダイビングをした経験を語ってみた。
『想像が大切だ。知識には限界がある。』
私は小さい頃から大病を患っていた。どんな名医に診てもらっても治らないと言われるほどの大病だった。
その病名が、
「厨二病」
この病気は今も完治しておらず、偉人の名言で始まるブログってカッコいいぃぃぃ!と勘違いしている私は今回、完全なるイメージだけでスカイダイビングをした経験を語ろうと思う。絞りたての独断と偏見100%でスカイダイビングをお届けする。
では、まずなぜイメージだけでスカイダイビングを語ろうと思ったか。
理由は単純。来週友人とスカイダイビングをしにグアムに行くからだ。
鼻水を垂らして稼いだお金でわざわざグアムでスカイダイビングをするのだ。
そりゃもう存分に楽しみたいし、帰ってきたらそりゃもう存分にドヤ顔を振りまきたい。そのためには、まず『想像』が大切なのだ。
『想像』は我々の生活を豊かにしてくれている。
冒頭で紹介したのは、相対性理論を提唱したアインシュタインの名言であるが、彼の『想像』に刺激された知的探究心の結実が現代科学の発展に寄与している。GPSがその代表例とも言えよう。
身近な例を挙げると、「あの服カッコいい!あの服欲しい!」という欲求も、その服を着ている自分を『想像』するからこそ生まれる欲求である。『想像』が欲求を生み出し、その欲求を満たすことで、我々は自身の生活を豊かにしているのだ。
だからこそ、私もスカイダイビングする自分を『想像』し、『想像』から生まれる欲求を満たしたい。そうすることで、スカイダイビングを存分に楽しめるであろう。そしてドヤ顔なキメ顔のニヤけ顔で「スカイダイビングマジ最高だったわぁ。まぁ、そうだなぁ、うん、とにかく最高だったなぁ。」と含みを持たせた言い方をしてやる。
ここからは、先程も言ったように完全なるイメージでスカイダイビングの経験を語る。予備知識なしのフィクションでお送りする。もし読者の中にスカイダイビング経験者がいるならば、その方は、まるで子供の運動会を見守る母親のような目で私を見守って欲しい。
それでは、『想像』に移ろう。
宿泊していたゲストハウスから車で揺られること30分、ダイビングショップに到着した。車窓から覗くグアムの景観は実に素晴らしかった。
到着したダイビングショップでは、バチバチに刺青の入ったゴリマッチョインストラクターとスラッとした美脚を持つ巨乳インストラクターが笑顔で迎え入れてくれた。
その笑顔とその巨乳に緊張が少し解けた気がする。友人も巨乳のおかげで緊張が解けたようだ。
ダイビングショップに着くや否や、早速スカイダイビングの講習が始まった。
飛び降りる際の姿勢、着地する際の準備、パニックに陥った際の呼吸法など安全のための講習を一通り受け終わった。「OK?」と聞かれたが、OKじゃない部分をスピーキングする能力もリスニングする能力も生憎持ち合わせていなかったので、満面の笑みで「OK!!!」と返す他方法がなかった。
そして巨乳インストラクターが持ってきたのは1枚の紙。同意書だ。せっかく受験で培ったリーディングする能力も喧噪に満ちた大学生活ですっかり欠落してしまっている。なので同意書に書いてある内容が一切分からない。おそらく「死んでも自己責任でよろぴく♪☆」とでも書いてあるのだろう。
困り果てる私たちを見て、ボインがさらに英語でペラペラ説明してくる。何言ってるか分からない。アイムジャパニーズピーポー。
同意書を記入しないことには始まらないと悟った私たちは同意書に名前を記入し、早速ヘリコプターに乗り込んだ。
ヘリコプターの中でも説明を受けた。ただ何の説明かは分からない。アイムジャパニーズピーポー。しかもその説明がヘリコプターの轟音にかき消されている。カフェで流れているBGMくらいのボリュームでしか聞こえない。どちらにせよ何の説明かは分からない。アイムジャパニーズピーポーアゲイン。おそらく内容は「死ぬな。」の一言に集約されるはずだ。
そしてヘリは轟音と共に高度5,000メートル上空まで上昇し、扉が開かれた。
「うわぁぁぁぁああああ!!!」
「やべぇぇぇぇええええ!!!」
「高ぇぇぇぇぇええええ!!!」
言語レベルの著しい低下をみせる私と、
「。。。。。」
美味しそうなくらいの脂汗をかく友人。
いよいよ飛ぶ準備に移る。
私はゴリマッチョインストラクターとペアになり、ぴったりとくっつけられた。
私は巨乳インストラクターとペアが良かった。スカイダイビングという臨死体験を女性と共にしたいからだ。というのも、この私はタイタニックのラストシーンに強い憧れを抱いている。しかし、タイタニックを観たことはまだない。ちなみに言っておくが、淫らな妄想を膨らませている訳では一切ない。鼻の下が伸びている訳ではなく、伸ばしているのだ。ストレッチだ。ストレッチで鼻の下を伸ばしているだけだ。
そしていよいよダイビング。掛け声とともにダイビング。
「3!」
「2!」
「1!」
「ダイビング!!!」
ヘリから飛び降りる刹那に見た光景は今でも忘れられない。この光景を言葉で形容しようとするとどうも安っぽくなる気がするのであえて言わないでおこう。ただ一つ言えるのは、壮麗な”自然”の尊厳を感じた。
そして空気が美味しい。澄んだ空気とはこのことか。できることならタッパーに入れて持って帰りたい。
グアムの大空を鳥のように自由に飛翔している私は、ここである芸能人のある言葉をふと思い出した。
「高低差あって耳キーンなるわ!」
そう、高低差あって耳キーンなるわ!だ。
長年、疑問に思っていた。
本当に高低差があると耳キーンなるのか?
フットボールアワー後藤がこのフレーズでツッコんでいるのをバラエティー番組でよく見かける。
演者もお客さんもみんな笑っているが、私だけが笑えなかった。
本当に耳キーンなるか分からないからだ。耳カーンでもクーンでもケーンでもない。耳キーンだ。もちろん耳コーンでもない。気になって夜も眠れない。
ただ、多忙な日常生活を送っていると耳キーンなるか問題を気に留めることがなくなり、次第に体調も回復していった。
忘れかけていた耳キーンだったが、ふと、そのフレーズが自由落下中にフラッシュバックした。
そして、その疑惑が確信へと変わった。
「耳キーンなってるやん!!!うおぉぉぉぉおおお!!!」
耳キーンだ。耳キーンは本当だったのだ。キーン以外の何物でもなかった。
グアムの空がキーンを奏でていた。
それは透き通った綺麗な音色で、まるでソプラノ歌手が子守歌を歌っているかのような心地よさ。
壮大な自然美や澄んだ空気、迫力満点のスリルに心地の良い音色。
五感で楽しむスカイダイビングはまさに、
新世代のミュージカルなのだぁぁあああああ
ストン。無事着陸。講演終了。拍手喝采。
すごく楽しかった。
巨乳インストラクターに別れを告げ、ゲストハウスに戻るや否や、爆睡する私と友人であった。
グアムの空が奏でる澄んだ綺麗な音色のキーンが聴きたい。
そのキーンさえ聴けば、グアムを存分に楽しむことができるに違いない。そしてドヤ顔なキメ顔のニヤけ顔で「スカイダイビングマジ最高だったわぁ。まぁ、あの音色がなぁ、うん、とにかくあの音色最高だったなぁ。」と言いたい。それを聞いた友人たちは、
「ほぇえ?音色ぉ?えええ?EEE?どゆことぉ???」
とみんなの頭を???で埋め尽くすことができるだろうぅぅう!ふははははははは!!!はぁ。何がしたいのだろう。。
『本当の世界は想像よりも遥かに小さい』
という名言もある。
果たして、本当のダイビングは想像よりも遥かに小さいのか。母親譲りのぱっちり二重のこの目で確かめ、
【実体験】グアムでスカイダイビングをした経験を語ってみた。
という題でブログを綴りたいと思う。乞うご期待。してください。。。
ふつーにグアム楽しみ。パンケーキ食べたいパンケーキ食べたい。