#人生ゲームの勝利条件に抗議します

人生ゲームの勝利条件が、「最も所持金を保有していること」ってのは、資本主義に犯されすぎではないでしょうか。

私もボードゲームとかは好きでよくやります。あの勝利のエクスタシーは何物にも代えられません。

なので、やるからには絶っっ対勝ちたいですよね。

プライドと勝率の高さにはおそらく正の相関があって、そのプライド様には大変お世話になっております。なにせ負けん気溢れる修羅の形相で一戦一戦交えてますから、そりゃ勝利の女神も頬を引きつらせながら微笑んでくれているに違いありません。

是が非でも、勝ちたい。

そのために、勝利条件に則って引いた戦略を一手ずつ仮説検証して、勝ち筋を見出します。運がゲームを左右することもありますが、そこは勝利の女神を苦笑いさせるほどの爆鬼祈り(ばっきいのり)でなんとか勝利を手繰り寄せます。

勝つためには、勝利条件に基づいて、あと戦略を引いて実行するだけです。

ただそれは、勝利条件とやらがあれば。

もしこの人生ゲームを社会主義者のマルクスが手掛けていたら、間違いなく勝利条件も変わっていたことでしょう。

各プレイヤーが保有する所持金の標準偏差が限りなく０に近い状態こそが、人生ゲームの勝利条件で、職業選択マスはいずれも公務員、臨時収入は国家に帰属し、全プレイヤーに平等に分配する、これがおそらくルールです。

ソクラテスならどうだったでしょう。

各プレイヤーが無知を自覚して、共に真理を探究することが勝利条件でしょうか。「男の子が生まれる。この子の人生の意義とは。」のように各マスに哲学的な問いが設定されているので、おそらくクリアはできません。

アインシュタインなら万物を１つの方程式で証明することで、ピカソなら才能を見つけて、それを解き放つことでしょうか。

激キモ人生ゲームですね。個人的にはめちゃくちゃやってみたいですが。

ここまでカタカタPC叩かせて貰ってるのも、とある着想が頭にこべりついてしまってせいで、女子ウケと引き換えにその着想をお伝えすると、このマンガです。「推しが武道館行ってくれたら死ぬ」

一応言っておくと、全然エッチなやつじゃないです。詳細は一切省きますが、これはオタクと地下アイドルの話で、主人公のオタク・えりぴよさんが一番不人気のアイドルの女の子・舞菜ちゃんに全財産を掛けて推すんですね。

このマンガを読んで、オタクと地下アイドルの印象がガラッと変わりました。それ以上に「人生ゲームの勝利条件ってマジ千差万別！マジ人それぞれ！」って感じました。

冒頭に資本主義へのアンチテーゼを投げかけておきながら大変恐縮ですが、実社会における人生ゲームの勝利条件は、やはり「資本主義とどう折り合いをつけて生きていくか。」だと思っていますし、資本主義社会の中で生活している以上、お金があったに超したことは無いと思っています。

ただ、えりぴよさんはですよ、流れ作業のパン工場で、コンビニで、交通整理で、アルバイトして稼いだお金を、全て握手券付きのCDに費やすんですね。重労働でめっちゃ大変そうなんですが、目標達成のための行動に一貫性があって、めちゃめちゃ人生楽しそう。何より幸せそう。

人生ゲームの勝利条件は幸福で、ルールは不問なんですかね。

そんなゲーム作りましょうよ、タカラトミーさんよおおおおおおおおお？？？お？